統治行為論について知ろう

三権分立の元では立法権が国会に与えられているため、法律を作る権限があるのは国会ということになっています。そして、国会の構成員である国会議員が会期中に議論をして採決をとることで、法律案が成立します。しかし、国会の議決を経て成立した法律が、必ずしも憲法に適合している保証はありません。そのため、憲法に違反している疑いの強い法律に関しては、裁判所が違憲立法審査権を行使して、違憲判決を出すことになります。違憲の疑いの強い法律により、権利を侵害された者が裁判を提起することで、違憲審査を行うことが可能になります。
しかし、憲法に違反している疑いのある法律の全てに対して、違憲立法審査権を行使して無効にできるというわけではありません。統治行為論により、違憲審査そのものをしない場合があります。高度の政治性を有する事案について、統治行為論を用いることで、違憲審査をしなかった例が過去にもいくつかあります。
統治行為論においては、違憲でないと判断するというわけではなく、たとえ違憲であっても裁判所の権限で、政治性の高い問題に関する法律を無効にするべきではないという考えです。また、統治行為論とは別に、違憲審査が行われて、その結果違憲でないという判決が出た例も過去にいくつかあります。

コメントは受け付けていません。

最近の投稿