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裁判員裁判を傍聴する方法

2016/01/27

2009年に初めての裁判員裁判が開始され6年が経過しました。ある特定の刑事事件、主に殺人等の重大事件に限って一般市民から選出し、裁判官と共に審理し判決を決めるものです。狙いとしては司法からだけの視点ではなく、一般市民の常識も照らし合わせた上で判決を下し、冤罪事件を起こさないといった意図が一番大きいでしょう。
責務を引受けることで1週間程度仕事や学校を休まねばならず、取り扱う事件も重大かつ凶悪なものがほとんどの為ストレスを抱えてしまう人もいれば、逆に思考や判断について考え方が変わり良い経験になったと思う人もいるようです。

そんな裁判員裁判を傍聴する方法ですが、特別な手続きは必要なく意外に簡単です。
各地裁のホームページ等で法廷が開かれる日を調べ、その時間までに足を運ぶのみです。
開廷時間は大体午前10時~12時、午後は13時~16時。傍聴席に空席がある限り傍聴可能です。
しかし注目度の高いものについてはその限りではありません。
この場合はホームページに掲載された傍聴券交付情報を確認の上、時間までに指定場所に並び抽選を待ちましょう。
なお敷地内は全て写真撮影や録音等が禁止されていますが、メモを取るのは自由となっています。

 

裁判員裁判の対象となる事件とは?

2016/01/27

裁判員裁判、つまるところの裁判員制度はどのような事件に対しても適用されるわけではありません。
もしあらゆる裁判が対象になるのであれば毎日何十人もの人が呼び出されて裁判に臨むことになるでしょう。
そのため制度として「対象となる事件は一定の重大犯罪である」として規定されています。
具体的な事件の内容として該当するものとなるのはまず殺人罪です。
人を殺すことは現代日本においても許されることのない犯罪であり、社会に対する影響は大きいとして予測できます。
それであればこそ、一般市民が裁判に参加していく意義があるわけです。
また殺人以外としては強盗によって他社を負傷あるいは死亡させた強盗致死、泥酔状態で車両を運転し交通事故によって人を死亡させた危険運転致死、人が住んでいる住居に放火をした現住建造物等放火なども該当することになります。
一見すると対象となる事件はかなり多いようにも見えますが、平成20年の統計を見ると年間で発生する裁判のうち2.5%程度、数としては2300件ほどしか対象にならないため、そこまで多いわけでもありません。
とはいえ原則として重大犯罪が対象になるということもありますので、裁判員制度に参加する市民の負担については考えていかなくてはならないことでしょう。

裁判員裁判の始まりから終わりまでの流れ

2016/01/27

裁判員裁判の流れは、以下のとおりです。
まず行われるのが、「公判前整理手続」です。
これは、審理をスピーディーに進めるための手続きのことで、「争点の整理」「証拠の開示」などが主な内容です。
殺人事件であれば、「事件が起きた時に、その場にいなかった」「殺したが、正当防衛だった」など、主張すべき点を明らかにしておきます。
検察官と弁護士がそれぞれの証拠を開示することで、お互いの主張が明確になります。
それらが終われば、いよいよ審理に移ります。
冒頭手続では、検察官による起訴状の朗読や、被告人の氏名等の確認・罪状認否などが行われます。
次に、検察官と弁護士から提出された証拠をチェックしていきます。
証拠のチェックが済めば、検察官・弁護士・被告人がそれぞれの意見を述べる機会が与えられます。
いわゆる、最終陳述です。
それらを基に、別室で評議していきます。
これは、非公開となっているので、当事者しか内容を知ることはできません。
評議では、まず多数決で有罪か無罪かを決め、有罪の場合は続いて量刑を決めます。
そして、評議の結果を基に、判決が宣告されます。
被告および検察官は、判決に納得が行かない場合、2週間以内であれば控訴が可能です。

どうしたらいい?用事があるため裁判員を辞退したいとき

2016/01/27

裁判員の辞退が認められる用事はおよそ3種類あります。

ひとつめは両親の葬式など社会生活上のきわめて重要な冠婚葬祭に出席をする場合です。

ふたつめは自分や親族や同居人の命に関わる事情です。
例えば介護や育児をしないと生活できない親族がいるが自分しか出来る人がいない時や、重い病気や怪我の通院の付き添いや出産の立ち会いなどがあります。

最後は裁判員を引き受ける事で本人や第三者に重大な不利益がある場合です。不利益の種類には身体的や精神的や経済的などがあります。
経済的不利益には仕事や旅行などがあります。
仕事の場合は自分の代わりの人間がいない事や不利益の規模などを具体的に説明し、承認を受ける必要があります。
旅行の場合はもう予約をしていて、予定を変更することでキャンセル料などの経済的負担があることを証明できれば認められる可能性があります。

辞退の方法は、以下の通りです。
裁判所から送られてくる呼出状の中に質問表という用紙が入っています。質問表とは辞退を希望するかどうかの確認書類です。
質問表に理由を書いて提出すると、裁判長がやむを得ない事情かどうかを判断します。辞退が認められた場合は裁判に行かなくて良くなります。

 

裁判員の役割について

2016/01/27

裁判員裁判は第一審で行われ、被告は判決に不服がある場合は控訴することが出来ますが、やはり第一審の判決というのは影響力があります。そのため、裁判員を勤める場合は人の一生を決めるという心持ちで真剣に取り組む必要があります。
では、裁判員の役割はどのようなものかというと、他の裁判員、そして裁判官と話し合って判決を決めるというものです。判決を決める場合は、当然、証拠品なども見ることになりますし、また、被告などに対して質問をすることも可能です。
判決を決める前には、裁判官が、過去の似たような事件の裁判結果を教えてくれます。たとえば、だいたい懲役5年から8年ぐらいである、あるいは執行猶予をつけることが多いといった風にです。なので、一からどれぐらいの判決にするかを考える必要はありません。
被告人が無罪を主張している場合は、無罪か有罪かを決めるというとても重要な判断を下すことになります。この場合、守らなければいけないのは「疑わしきは被告人の利益に」という原則です。裁判に参加していて、被告が犯人である可能性が高いが、そうではない可能性も少しはあると感じた場合は無罪としなければなりません。無罪か有罪かを争う裁判で有罪判決を出す場合は、100パーセント、被告の犯行に間違いないと感じた場合のみなのです。

裁判員が選ばれるまでの流れ

2016/01/27

裁判員制度が稼働して6年がたち、これまで多くの一般市民が裁判員として業務に従事してきました。該当の事件があった場合には、都度裁判員が選ばれますがその裁判員の選び方は次のようになっています。まず前年の9月1日までに地方裁判所が翌年に必要な裁判員の数を算出し、各市区町村への割り当てを行い、その管轄区域内の選挙管理委員会に通知します。最初に全国の各市区町村に対して1人ずつを割り当て、その後その地域にいる選挙権を持つ人の割合に応じて、残りの必要人数を割り当てていきます。その通知を受け取った選挙管理委員会は、翌月中旬をめどに候補者を選択して結果を地方裁判所に送付します。地方裁判所は、その連絡結果を元に該当者に対して候補者名簿に載った旨の通知と調査票を前年の12月中に発送。もしここで拒否するときにはその理由を記載することで候補者から外れることができる場合もあります。名簿に載った後は、事件ごとにくじで選ばれ、原則裁判の6週間前までに「呼出状」が送付されます。同時にこの時質問状も同封されており、内容について返送するか当日持参する形を取り非公開での質疑応答があって、不公平な裁判をする恐れがないと判断されると任命され業務に従事することとなります。

裁判員制度のデメリット

2016/01/27

裁判員制度は一般市民が裁判官と共に判決を決定できる制度です。この制度のメリットは、一般市民の常識、感覚が判決に反映される点です。たとえば、裁判官のみで判決を決める裁判では、事件の内容に比べると判決が重い、あるいは軽すぎるという批判が出ることがありました。なので、一般市民が審議に加わることでバランスの取れた判決が出せると期待されています。
しかし、裁判員制度が始まって以降、デメリットもあるという意見も少なからず出ています。たとえば、裁判員の負担に関する問題があります。裁判員候補者は無作為に選ばれるので、仕事をしている人も当然選ばれることがあります。そういった人が、数日から一ヶ月の休暇を取らないといけないというのは、会社にとっても裁判員にとっても大変です。
また、心の負担の問題もあります。殺人事件の裁判員になった場合、遺体写真を証拠として見なければならないことがあります。綺麗な状態のものばかりとは限りませんので、多大な精神的なショックを受けてしまうことも珍しくありません。そして、事件によっては死刑判決を出す場合もあります。法律のプロではなく、一般人にとっては間接的に人を死なせる判断をしなければならないというのは大きな負担と言えます。

裁判員制度のメリット

2016/01/27

裁判員制度には、三つのメリットがあります。
一つ目は、「国民の関心が高められる」。
以前の裁判制度は、法曹三者しか関わることができませんでした。
そのため、マスコミが報道しないと重大な事件でもすぐに忘れられてしまいます。
しかし、裁判員は国民の中から選ばれるので、自然と関心が高まります。
また、いつ選ばれるか分からないため、当事者意識も同時に高まります。
二つ目は、「審理に世論が反映されやすくなる」。
重大な事件の被告に対して、裁判官が法律を杓子定規に適用して軽い量刑を科した場合、裁判所が批判の対象となることがあります。
法律のプロが下した判断が、必ずしも世論と一致するわけではないということです。
しかし、国民が直接裁判に参加することで、審理の結果に世論が反映されやすくなります。
三つ目は、「裁判の日数が短くなる」。
以前の裁判制度は、審理に関する広範な情報を集めてから行っていました。
公平性を期すためですが、どうしても裁判の期間が長引いてしまいます。
しかし、裁判員制度と同時に、「公判前整理手続」という制度が導入されました。
これは、争点と強い関連のある事柄のみを審理するという物で、日数を短くすると同時に、争点が明確になるという利点もあります。

裁判員制度と刑事裁判の違い

2016/01/27

刑事裁判は犯罪を犯したという疑いをかけられている人が、本当に犯罪を犯したのかどうかを判断するとともに、量刑を決定するために行います。対象となる事案は、罪状が軽い場合も含めて、検察官が被告人に刑罰を科す目的で、裁判を提起した事件全てになります。
これに対して裁判に制度は、刑事裁判のうち、ごく一部のみが対象となります。人間の生命を意図的に絶ったという疑いのある事件や、強盗など一定の重い犯罪のみが対象です。そのため、刑事裁判と裁判員制度の違いは、対象となる事件が異なるという点が挙げられます。また裁判員裁判においては、一般の人が裁判員に選ばれて、有罪かどうかを判断したり量刑を考えたりするということで、被告人に対して偏見を持たないような配慮をしています。
例えば、通常の刑事裁判では、被告人が勾留されている場合には、手錠をかけられて縄を巻かれた状態で入廷し、退廷する際にも手錠をかけられます。通常の刑事裁判においては、その一連の過程を傍聴人が見ることができます。そのため、犯人というイメージが強くなってしまうという懸念があり、裁判員裁判では手錠をあらかじめ外した状態で入廷するようになっている特徴があります。

裁判員制度の仕組み

2016/01/27

本08裁判員制度は、平成16年に成立した「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」に従い、平成21年から開始されている国民が裁判に参加して審理を行う制度です。裁判員制度では2014年前半で約6400人の被告に対して裁判が行われ、延べ48000人余りの一般市民が審理に参加していると報告されています。又、審理に参加する前の「候補者」としては既に170万人以上の方が対象となっており、非常に多くの方が関わっている大きな制度と言えます。裁判員は年に1回選挙権のあるものからくじで選ばれて候補者名簿に載ります。この段階はあくまで候補なので自分が選ばれているかどうかわかりません。制度の対象となる事件が始まると、この名簿から再度くじで選ばれ、該当者には裁判所から「呼出状」というものが送られます。呼出状には裁判所に出向く日程が指定されており、非公開の場で審理を行うのにふさわしい人物であるか(不公平な裁判をする恐れがないかなど)を質問によって判断されます。最終的に1つの事件で最低6人の候補者が決定します。審理が終了すると裁判官と裁判員で有罪・無罪についての議論を行います。この判断と刑罰の種類については裁判員は裁判官と同等の権利を持つとされています。基本的には全員一致を目指しますが意見が分かれるときには最終的に多数決による評決を行います。裁判員は判決の場にも立ち会い、裁判長の判決を持って裁判員としての任務を終えます。

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